CADで作る鉄道模型(東武8000系 その9)
3Dプリンターを使用して、オリジナルの鉄道模型を製作します。製作するターゲットは東武8000系の原型顔で、縮尺は1/45(Oゲージスケール)です。車体の形状はCADソフトでモデリングします。
CADで東武8000系の模型を3Dプリントする(側面パーツ)
前回、東武8000系のモデリングが完了しました。ここからは、実際に3Dプリンターで東武8000系(クハ8111)のパーツを造形してみます。 CADソフトで作成した3DモデルをSTL形式で保存し、XYZwareを起動して積層ピッチや密度、印刷の向きなどを指定します。その際、美しく仕上げたい面は、なるべく上面にしたほうが良いです。パーツの側面や下面は、サポート材の除去時に多少表面が荒れてしまいます。
XYZware上のプレビュー画面で、サポート材の形状や印刷の向きに問題がないことを確認し、造形を開始します。画像は、造形が開始してから数分が経過したときの様子で、サポート材が造形されています。
東武8000系は、雨樋より下の肩部に丸みがついているので、ドアや側壁が印刷される前にサポート材で嵩増しされます。なお、サポート材はXYZwareで自動生成することができます。
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こちらは印刷が開始してから数時間が経過した状態で、ドアの面が印刷されています。印刷密度を低めに設定すると、造形物の内部は網目状に充填され、フィラメントの消費量を抑えられます。あまり強度が必要ない部品を出力する際には、なるべくフィラメントを節約したほうがいいです。
また、積層ピッチは最も細かい0.1mmとしました。積層ピッチを細かくすると綺麗に出力される一方で、造形が完了するまでは時間がかかります。
印刷開始から 時間後、ようやく側面パーツの造形が完了しました! 窓サッシの細い部分も、しっかりと造形できているようです。
3Dプリンターのステージから、スクレーパーで造形物をはがした状態です。はがす際にはそれなりに力をかける必要がありますが、せっかく何時間もかけて印刷したパーツを破壊しないように気をつけます。
造形したパーツを裏返して、サポート材を除去します。サポート材はプラモデル用ニッパーなどで取り除き、必要に応じてやすり掛けを行います。
以前の記事で造形した8111Fの前面パーツと、今回の側面パーツを組み合わせてみました。パーツの大きさや接合部は、問題なさそうです。次は、クハ8111の屋根パーツと山側側面パーツを造形します。
次回の記事に続きます。
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