VVVFインバータ制御で走る5インチゲージ電車の作り方(5)
5インチゲージ電車に速度センサーを取り付ける
電車の走行中に、誘導モーターの回転速度をフィードバックできるようにするため、速度センサー「ロータリーエンコーダー」を取り付けます。ロータリーエンコーダ―というのは、光学式の位置・速度センサーです。回転軸に取り付けることで、角変位や回転速度を検出することができます。ロータリーエンコーダ―にはオムロン製の「E6A2-CW3C」を使用します。分解能は100pprで電源は直流5V~12Vの仕様なので、インバータ制御基板(電源5V)と直接接続できます。また、このエンコーダーは2相出力(A相・B相)のため、例えばA相の信号の立ち上がりエッジを検出した時のB相の出力値を調べることで、軸の回転方向を検出することができます。
ロータリーエンコーダ―を車体に取り付けるための台座を作るためにプラスチック材料を用意しました。画像はタミヤ製のプラバンとプラ角棒です。これらを切断して接着することで、製作していきます。
プラバンを加工して、ロータリーエンコーダー用台座の部品を切り出しました。画像左側の部品にネジ止めすることで、ロータリーエンコーダーを固定します。2つの小さな穴がネジ穴で、真ん中の穴にはエンコーダー軸が入ります。
プラ角棒を骨組みにして、先ほど切り出したプラスチック部品を組み合わせることで、ひとまずロータリーエンコーダ―の台座が完成しました。完成したプラスチック台座は、木製のスペーサーの上にネジ止めするのですが、その際に干渉してしまうボルトを避けるために切り欠きを作ってあります。
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こちらは、プラスチック台座を反対側から見た様子です。プラ角棒とプラ板材は、タミヤセメントで頑丈に固定してあります。
製作する5インチゲージ電車は、屋外で走らせることも想定しているので、走行中に多少の衝撃が加わったとしても破損しないように可能な限り強固に仕上げていきたいです。
プラスチック台座を木製のスペーサーに取り付けるためのネジ穴を空けました。エンコーダーの軸は、駆動用チェーンと噛み合っているスプロケットの軸に接続されるようになっています。そのスプロケットの軸とエンコーダーの軸の高さを合わせるために、木製スペーサーを挟みます。次回は、スペーサーを介してロータリーエンコーダーを車体に取り付けます。
【別の記事】VVVFインバータ装置の製作